2024.11.12 News Back to Kanzei
はちゃめちゃですが、慣れると可愛く(?)見えてきます。
寒い冬の夜、とある一家の元に突然現れた、奇妙奇天烈な生き物。そのまま住み着くと、料理はもりもり食べるわ、癇癪は起こすわ、いたずらはするわで、家族は大騒ぎ!一体彼は何者なのか⁉︎
そんな「うろんな」生き物の姿を、柴田元幸氏が短歌スタイルで翻訳。テンポよく書かれているため、実際に声に出して読んでみると面白いかも。巻末には正確な訳も載っており、読み比べも可能。エドワード・ゴーリー作品の入門編としてオススメです。
食欲の秋を、文学で楽しむのはいかがですか?
「英米文学を読んでみたいけど、時間がなくて読めない」、「全部は読めなくても良いから、エッセンスだけでも知りたい」、こんな人はいませんか?大丈夫!そのお願い、この本が叶えてくれますよ。
本書では、「肉料理」や「野菜料理」を始め、様々な「食」を題材にして、英米文学を読み解いていきます。シェフとして腕を奮うのは、エドワード・ゴーリーの訳で有名な、柴田元幸氏。順番に読んでいくも良し、メニューで注文するように、気になるテーマだけ読むも良し。自分なりの方法で、英米文学の世界を堪能して下さい。
ただの音楽ミステリー、と思うなかれ。
医師の「私」のもとへ、友人から1通の手紙が届いた。高校の後輩だった永嶺修人が、何と30年振りに、海外で見事な演奏を披露したというのだ。彼は大怪我が原因で、ピアノを止めたはずなのに…。訝しむ主人公はやがて、修人と過ごした高校時代を思い出していく。シューマンへの憧れ、音楽談義、そして卒業式に起きた不可解な事件ー
永嶺修人は果たして甦ったのか?そして、未解決事件の真相とは?
シューマン生誕200年を記念して書かれただけあって、この作品はシューマン愛に溢れています。具体的な曲名も登場するため、実際に聞きながら読むのも良いかも。ミステリーの要素と幻想的な要素を併せ持つ、不思議な物語です。
ささやかだけど、愛おしい。そんな暮らしもまた大事。
私の名前はナガセ。4年前に会社を退職して、今は契約社員として工場で働きつつ、コンピューター教室の講師の仕事を掛け持ちする日々だ。ささやかだけど目標が1つある。それは、お金を貯めて世界一周旅行をすること!ある時、世界旅行の費用と自分の年収が、全く同じだと気づいて、私は節約をすることにした。
比較的順調に進んでいたかと思いきや、何と友人が娘を連れて、家に転がり込んできた!一体どうなる、私の節約ライフ⁉︎
淡々と書かれていながら、どこかユーモアがあってクスッと笑えるお話です。
主人公の女性が、友人との同居生活や様々な経験から、見つけ出したものに注目です。
みずみずしい文章が紡ぎ出す、少女の成長物語。
ある時から、どうしても学校へ行けなくなった少女、まい。彼女は、母の勧めもあり、「西の魔女」と呼ばれる祖母の家で暮らすことになった。自然豊かな環境で過ごす日々は、次第に彼女の心を癒していく。ある時、「私も魔女になれるかな」と呟いたまいに、祖母は魔女になるためのレッスンを施す。祖母がまいに伝えようとした、大切な教えとは?
感受性豊かな主人公が、良い経験や苦い経験をしながらも、少しずつ自分と向き合おうとする様は、見ていて応援したくなります。読みながら自分なりに、「令和の魔女修行をするなら…」と考えてみるのも面白いかも。
面白さは一級品!ハードボイルドデビューはぜひこれで。
穏やかな土曜日の公園で、突如起きた大規模な爆破事件。その犠牲者の中に、かつての友人の名前があったことから、バーテンダー島村の運命が大きく動き出す!この事件、一体誰が何のために?警察から身を隠しながら、地道に手がかりを探す島村。その果てに彼を待ち受けていた、意外な真実とは…?
普段は酒浸りなのに、実は無敵な主人公をはじめ、活発な女子大生に渋いヤクザ等、魅力的な登場人物が大活躍します。江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した、唯一無二の作品。読めば満足間違いなし!
ダイアナ版『バック・トゥー・ザ・フューチャー』、ここに降臨。
舞台は1939年のイギリス。親戚の家へ向かうため、疎開列車に乗っていたヴィヴィアン。彼女は突然、ジョナサンとサムによって、歴史の流れとは別に存在する世界に連れ去られてしまった!しかも、その世界の鍵を握る大物に間違えられて。一方、不思議な「時の町」では異変が次々に起こり始めていた。ヴィヴィアンは、2人の少年の従姉妹を演じつつ、3人で協力して「時の町」を救う手がかりを探していくのだが…
果たして、主人公は無事に元の世界へ戻れるのか⁉︎そして、「時の町」
の運命はいかに⁉︎
映画『ハウルの動く城』の原作者が手がけた、時空を駆ける冒険譚をお楽しみ下さい。
こんな放課後なら、毎日がドキドキかも?
私立鯉ヶ窪学園高校に通う生徒、霧ヶ峰涼。といっても、ただの高校生ではない。何と、「探偵部 副部長」の肩書き付きなのだ。そんな華々しい称号を持つ主人公が、学園周辺で起きる事件に立ち向かう!校舎から忽然と姿を消した泥棒、誰もいないはずの屋上から転落した女子生徒、何者かに命を狙われる陸上部のエースetc…
個性的な教員や頼れる主人公の友人、一匹狼の不良も登場し、物語を大いに盛り上げてくれます。
『謎解きはディナーのあとで』の作者が贈る、愉快な学園ミステリー。気軽に推理小説を楽しみたい人におすすめです。
鏡よ鏡、この世で最も恐ろしいものは…?
おとぎ話ではお馴染みの台詞である、「めでたし、めでたし」。
しかし、現実世界においては、それはなかなか難しい、かもしれません。
できる姉に嫉妬する妹、息子の活躍を期待する母親、仲睦まじい恋人etc…
どこにでもいるようなこれらの人々が、辿る運命とは?
ショートショートから、じっくり読ませる中編まで、この本にはバラエティに溢れた作品が集まっています。
少し斜に構えた人や、あっと驚くような物語を読んでみたい人へ。
知られざる、中世の台所事情に迫る!
「中世」と聞いて、皆さんはどのような印象を受けますか?「倹しい暮らしをしている」、「美味しいものは食べてなさそう」etc…
とんでもない!実は中世ほど、ご馳走が栄えたグルメな時代はなかったのです。
本書では歴史的資料をふんだんに活用し、食材や調理方法の観点から、賑やかな中世ライフを紹介します!写真も随所に散りばめられていて、眺めているだけでも結構楽しめます。
しかも、巻末には当時の料理が再現できるレシピ付き。
ファンタジーの世界だけではない、中世ヨーロッパの食絵巻、ここに登場。
書評でも、筒井節が冴え渡る!
こんな経験はありませんか?
「読書をしたくても、本が多すぎて何から読んだら分からない」ー
その悩み、もしかしたら文壇の大御所が解決してくれるかも⁉︎
本書は、筒井康隆が面白い作品を吟味し、独自の視点で紹介するというスタイルでできています。
古典や現代小説、少し風変わりな作品等、ジャンルは様々。
しかも、作者らしい粋なファンサービスもついています。
読めば、「これだ!」という1冊に出会えるかも。君も奥深い「本の森」へ、探検に出かけよう!
とっておきのお話を、あなたへ
寝る前に、本を読むのはいかがでしょう。「続きが気になって、眠れなかったらどうしよう」ですって?大丈夫!この本に載っているお話は、1話完結のものばかり。どこから開いても楽しめるようになっています。この世のどこかに存在する、ちょっと不思議な世界。読み進めていけば、ほら、いつしかあなたも夢見心地に。疲れた夜は、この本で「ほっこり」してみませんか?
こんな主人公、見たことない⁉︎
成瀬あかりは少し変わった女の子。
閉店が近い百貨店に通い詰めたり、M-1グランプリ出場を目指したり、自分の髪でとある実験を行ったりする…
そんな彼女が、周囲の人々にもたらす奇跡とは⁉︎
型破りで、我が道をひたすら邁進する成瀬。
読み終わる頃には、ヒロインに拍手を送りたくなるかも。
君も彼女に続いて、自分の「これだ!」と思うことに挑戦してみては?
ようこそ、華やかなピアノの世界へ。
今も多くの人々に愛される楽器、ピアノ。では、ベートーヴェンやショパンの時代では、いかなる姿だったのか⁉︎
この本では、バロックから現代にいたるまで、様々な鍵盤楽器が大集合。写真も豊富で、ピアノの歴史を楽しく学べます。そして何と、古のピアノで演奏された曲が聴けるというおまけ付き!読みながら聴くも良し、読み終わった後に聴いて余韻に浸るも良し。音楽や歴史が好きな人におすすめです!
因習の残る島で起こった怪事件!
友人である鬼頭千万太の訃報を知らせるために、獄門島へやって来た金田一耕助。千万太は病に侵されながら、3人の妹達の身を案じていた。
亡き友人の思いに応えたいと思う主人公だったが、そんな彼を嘲笑うかのように、殺人事件が立て続けに発生。推理の果てに名探偵が辿り着いた、悲しい真実とは…?
『本陣殺人事件』、『八つ墓村』と並ぶ、横溝正史の代表作。
映像だけでは分からない、横溝のダークな世界を覗いて見ないか⁉︎
プロの泥棒、この度「お父さん」始めました。
哲と直は中学生。理由あって子供だけで暮らしている。そんな彼らの家から、何と泥棒が落っこちてきた⁉︎
哲達に「僕達のお父さんになって!」とお願いされ、泥棒のステップファザー(継父)生活が幕を開ける。嫌々ながら引き受けた父親代わり、さてその行方やいかに?
主人公の泥棒をはじめ、柳瀬の親父や画聖等、個性豊かなキャラクターが物語を盛り上げます。最初はぎこちなかった3人の関係が、どのように変化して行くかに注目です。
関西高校の図書係の先生を中心に関西高校の3万冊の書籍から選んでいます。
生徒の皆さんのお気に入りの本をご紹介いただくことも大歓迎です。